7月22日に渋谷CLUB QUATTROで開催された、cat fish label presents のイベント「AFTER BALLET」に参加してきました。
どんなイベントかといいますと
SPARTA LOCALSは、1998年に結成され、2009年に一度解散しているバンドです。フジファブリックとも縁が深くて、バンド同士で友達みたいな関係です。フジQでは、安部コウセイ君が「虹」を歌いました。
そのSPARTA LOCALSが再始動することになり、そのワンマンライブのアフターイベントとして開催されたのがこの「AFTER BALLET」です。
SPARTA LOCALSの復活についての云々かんぬんは、山内総一郎君も参加しているこちらのインタビュー記事(すごく面白い!)に詳しいです。
参加者は、SPARTA LOCALSが大好きだという「夜の本気ダンス」、HINTOになってから縁ができたという「imai(group-inou)」と、山内総一郎。なんでフジファブリックじゃないのか謎ですが、ソロで呼ばれました。
夜の本気ダンス
一発目は「夜の本気ダンス」、略して「夜ダン」。
いやあもう、カッコよかったです。
名前は聞いたことがあったものの、曲を聴くのは初めてだったんですが、すごく楽しかったです!踊れる。自然に体が動いちゃう。
MVだとスタイリッシュさが強調されていますが、狭いステージに若さあふれるエネルギーが充満してて、すごい迫力でした。激しい曲が怒涛の勢いで連続で演奏されて、その点でも若いバンドという感じ。LIVE映えする人たちですねー。
そして、ボーカルギターの米田貴紀君の手足が長いのなんのって。
その長い手足で特徴的なダンスをするんですが、見惚れてしまいました。
いや、カッコイイですよ彼は!スタイルで魅せる人ですね。
しかも、途中でメガネを外し、シャツのボタンを外し、さらにはネクタイをもぎ取るという、私がセクシーだと思う動作(そして山総にやってもらいたいけど無理だとあきらめてる動作)を3連続でキメてくれました。テンション上がりました。
SPARTA LOCALS大好きだったのになんで俺らがデビューする前に解散しちゃったんだよちくしょう!的な、愛のあるMCをドラムの鈴鹿秋斗君がしゃべっていました。ドラムの人がここまでおしゃべりするっていうのもなんか新鮮でした。ほぼ銀杏BOYSしか聴かなかった鈴鹿君とほぼ洋楽しか聴かなかった米田君が唯一共通で好きだったのがSPARTA LOCALSだったとか。
imai
なんて分類すればいいのかな。トラックの人といえばいいのだろうか。
ステージの上のDJブースで、レコードでパフォーマンスをしていました。
エレクトリカル・ポップというのだろうか。
ちょっと宇宙っぽい独特の音楽で、なんとも形容しがたい曲調なんだけど、私はすごく好きでした。
部屋でずっと流していたい感じかな?
そして、ごくごく普通の白いTシャツで、今日はラーメン食べましたとか言ってて、いかにもラーメンを食べてそうな若者なんですけど、このimaiさんがDJブースでまた、結構独特の、激しい踊り(?)をするんですよ!
上半身だけだから踊りとは言わないのかしら。なんかこう、激しく身をくねらせているわけですよ。それに目が釘付けでした。
山内君があまり動かないタイプの歌い手なので、夜ダンといい、imaiさんといい、みんなよく動くな!と思いました。
また、imaiさんが、「普段はあまりMCとかしないんですが、SPARTA とは縁もあるので今日は特別に」と口火をきりながら、リハーサルに来るときにきっちり時刻表をみてここで乗り換えてーとか組立てきたのにバスが遅れて、安部くんから電話かかってくるしバスの中は殺気立ってるしでも運転手さんはヘーキな顔をあえて装っている感じで・・・という、SPARTAとは全く関係のない話を延々していたのがちょっと面白かったです。
imaiさんはとにかく我が道をいくタイプなんだろうな・・・と思いました。
山内総一郎 w F
さて、われらが山内総一郎の登場です。
いつのように、柔らかい雰囲気をまとって登場しました。気負わない、ふにゃーっとした感じ。でも、これで客席は心をつかまれちゃうんですよね。
フジファブリックじゃないので、心なしかちょっとさみしそう。今から思うと、ダイちゃんと加藤さんが楽屋に来ていたから余計、一人でステージに上るのがさみしいなあって思っていたんじゃないかと推測します。
足元には、STAND ALONEで藤巻亮太氏に教えてもらって手に入れたキックパッドがあり、「今日の僕のバンドメンバーはこのタンバリンだけです。」
一曲目は「Fly」。
バイバイさよなら、あの娘と2人で
白けた世界が 見えなくなるまで
眼を閉じて 目を閉じて いようかな
正しい事ってなんだい
愛すべきボクの大事な
ハートは全部あの娘に あげたから、バカになった
(「Fly」作詞:安部コウセイ 作曲:SPARTA LOCALS)
安部コウセイ君の歌詞がもの悲しくて素敵なこの曲を、総君がもの悲しく歌い上げました。ヒトリの夕べでの「宿はなし」(くるり)やSTAND ALONEでの「水飴と綿飴」(フジファブリック)を聴いた時も思いましたが、総君がソロで歌う静かな、ちょっとだけさみしい曲は、すごくいいです。声がストレートで癖がないためか、曲の持つ「さみしさ」がすとんと心に響いてくるような気がします。
あと、imaiさんのパフォーマンスがトラックを通してのものだったせいか、今そこにいる人が楽器を弾いている凄さ、っていうのもまざまざと感じました。やはり、生演奏は波動が伝わってきます。
二曲目は「若者のすべて」。
ソロでは、他の演者と一緒に歌うことが多いですが、この曲はやっぱり、志村君以外では山総が歌うのが一番しっくりきます。他の人の歌声だとどうしても違和感が先に立って、歌に集中できない感じがあるのです。
この日は、山総も気合が入っていたのか、ライブハウス中に振動が伝わっているのがビリビリ感じられるような、そんなパフォーマンスでした。
こうやって志村君が作った歌が当たり前のように歌い継がれていくこと、また歌い手の技量が進化していく(まさに曲が生きている)有様を感じられるのは、本当にすごい事だと思います。
3曲目は「LIFE」。
「僕らは旅に出たんだよ。雨の日も風の日もあるけど」と、「僕は」を「僕らは」に変えて歌っていました。
さっきまでのシーンとした感じから一変、いつも通りの安定の楽しさ。手拍子もらって嬉しそう。曲によって、表情がほんとに変わるのです。
「さっきのヒューヒューとか。拍手とか、声援とか。それがある限り、バンドは続いていくもんです。シンガロングあるじゃない。あれがある限り、あの人もやめるとか言わないと思うから。復活の日に、何言ってんだって感じですけど。」
— Manami (@ManamiSinging) 2017年7月22日
「俺、チューニングしながら喋れないみたい。(黙々とチューニング) ・・・なんか、この雰囲気・・・(笑) 今日、俺、スパルタと同じ楽屋で。いつもと同じメンバーすぎて緊張感ない〜」
— Manami (@ManamiSinging) 2017年7月22日
4曲目は「今夜はブギーバック」。
これは、2005年にアナログフィッシュ、フジファブリック、SPARTA LOCALSがやった企画「GO FOR THE SUN」というイベントで歌われて、2013年の同じ企画(但し、SPARTA LOCALSじゃなくてHINTO)でも歌われた曲なんですよね。
そういう由縁からこの曲を選んだのだと思いますが、総君がクールなヤングアメリカンにさっぱり見えないので、総君がこの曲を歌うのを聴くといつもちょっと照れてしまいます。ラップ部分も照れます。私が恥ずかしがる必要はないのですが・・・・。
「その頃の僕らと言ったら、いつもこんな調子だった。心のベスト10第一位は、こんな曲だった・・・・・・だった・・・・六月の雨もよう!!!」
そう、ここから「トーキョウバレリーナ」へ。このつなぎ方は盛り上がる!
七月はギラついて サングラスで強気になった
テーマパークと変わらない シブヤで行列よける
(「トーキョウバレリーナ」作詞:安部コウセイ 作曲:SPARTA LOCALS)
そして、この時なんと、舞台袖から金澤ダイスケと加藤慎一が飛び出してきたのです。
客席は、さらに超大盛り上がり。
山総のソロが東京であるときには皆勤賞のダイちゃんも、SPARTAとは仲のいい加藤さんも、今日はきっと来ているだろうと思っていましたがまさか舞台に上がるとは!
マイノリティ マイノリティ くるくるまわるんだ
マイノリティ マイノリティ 排気ガスを吸い込んで笑うのさ
楽器を持ってないダイちゃんと加藤さんが、歌う山総の両脇で、客席を煽っています。
シュール。
そして、曲が終わると、2人は煽るだけ煽って帰って行きました。後で、ステージの前方に居た人から聞いたのですが、その時山総は小さな声で「まだ行かないで・・・・」と言っていたそうです。
たしかに、フジの曲が始まったところで帰られたら、山総はさみしいよね。
ラストは「虹」。
足元のキックパッドがいい仕事してくれます。山総のソロの「虹」は、フジファブリックの「虹」とも違う独特の良さがあるのですが、キックパッドのドラムはほんとに合う!山総はよい武器を手に入れました。
気持ちよく空を持ち上げて、超絶のアウトロへ。
これは言葉では表現できません。聴いてもらうしかありません。先日、FM802がラジオで「ヒトリの夕べ」の「虹」をばっちり放送してくれたので録音して繰り返し聴いていますが、できれば音源を配信してもらいたいところです。
これがラストだと割り切ってる山総が、ギタリストとしての自分を大放出します。途中、津軽三味線みたいになってるところとか、小さーい音を出してなぜか山総がニタニタする場面もあります(なぜ笑うのか。「どおや~小さい音やろ~」って感じなのかな?)。そうしたところも含め、これ聴いてると体の奥からゾクゾクと興奮が沸き起こってくるんですよね。もはや美容効果もあるんじゃないかと思います。プラセンタ的な。
こんな感じで、山総のソロパフォーマンス@AFTER BALEETは大盛況のうちに終わったのでした。セトリは以下のとおりです。
Fly(SPARTA LOCALS)
若者のすべて
LIFE
今夜はブギーバック(小沢健二featuringスチャダラパー)
トーキョウバレリーナ(SPARTA LOCALS)
虹
SPARTA LOCALS
トリはいよいよ、SPARTAです。
もうこの時点で、2時間30分を超えていました。でもここからまた、踊らされる私たち。
「明日、筋肉痛でしょ(笑)」と安部コウセイが私たちに語りかけます。
はいそうです。それどころか、腰痛です。
一言でいうと、重量感のあるステージでした。
重い。重いよ。伊東君は長い髪を振り回していたし(唐獅子のよう)、安部コウセイは拳を突き上げていました。他の奴らには負けねえよ、っていう矜持みたいなものを感じました。
あと、「Fly」と「トーキョウバレリーナ」を演奏したのもちょっと面白かった。こっちが本家、みたいなことも言ってたかな。
総じて、SPARTA LOCALS復活おめでとう!という気持ちがあふれた、そして迫力満点な素晴らしいライブでした。3時間30分もやっちゃうところも凄いです。
最後に、安部コウセイくんの関連ツイートを。
スパルタローカルズ、アフターバレエおわり。皆殺しにするつもりでやりました。夜ダン、imaiくん、総くん、カトーちゃん、ダイちゃん皆んなありがとう。お客さんもありがとう。 pic.twitter.com/1mZNWKV2V2
— 安部コウセイ (@kouseiabe) 2017年7月22日
ライブ終わってゼハーゼハーしてたらimaiくんが耳元で「8億点♡」て言ってくれてすこーし泣きそうになった。
— 安部コウセイ (@kouseiabe) 2017年7月22日
総くんが楽屋で弾かせてくれた古いマーチンのアコギ、音がよかったなー。溶けそーだった。
— 安部コウセイ (@kouseiabe) 2017年7月22日
総くんと話して思ったのは、とにかく人を褒める。褒めるて事は人の良い部分を見てるってことで、そういう人は当然、人から好かれる。総くんがボーカルになってからもフジファブリックが沢山の人から指示されてるのは彼のそういう人柄によるとこも大きいんだろうなと思った。
— 安部コウセイ (@kouseiabe) 2017年7月23日
指示じゃなくて支持な。フジファブリックがパシリみたいやん。 https://t.co/m9uN84N8vn
— 安部コウセイ (@kouseiabe) 2017年7月24日
パシリ(笑)。