彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

バルセロナ食い倒れ物語

昔、海外旅行にお味噌汁とかオカキとか、日本食を持っていく人に対して「海外に行ったら現地のものを食べなくてどうする!」と思っていた私ですが、今はまったく、全然、そんなこと思いません。アジアは別として、ヨーロッパやアメリカに行くときは、必ずレトルトのおかゆやカレー、レンジでチンできる赤飯などを持っていくことにしております。なぜなら、現地のものを美味しく頂こうと思ったら、太田胃酸と優しい和食で胃を整え、「濃くて美味しいものでも何でもどうぞ!」なコンディションを保っておく必要があるからです。

 

今回、バルセロナでも、日本から持ってきたおかゆが大活躍しました。救われた、と言っていいです。それくらい、バルセロナの食は濃かったです!

 

極彩色のサン・ジュセップ市場で朝食

 

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バルセロナにはサン・ジュセップ市場という食料品市場があり、観光客にも大人気です。築地みたいなものなんですかね?肉や果物、お菓子、チーズなどを売っていますが、カラフルで、日本の市場とはやはり雰囲気が違います。

 

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スタートは遅いようで、9時30分頃に行くと、ちょうど準備をしているところでした。

 

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飴屋さん。

 

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乾燥キノコも売っています。

 

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一番目立っていたのは、やはり肉屋。

 

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生ハムがずらーっとぶら下がっています。

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とにかく肉!

 

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ブタの置物。

 

簡単に食事ができるバーもあります。5ユーロくらいで、十分満足のいく朝食が食べられます。

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Centralというバーで、エビに見つめられながら食事をしました。こういうのも調理してくれるみたいですけど、さすがに朝からは食べれません。 

 

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つけあわせのポテトが美味しかったですね。

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獅子唐の素揚げも美味しい!

 

 

居酒屋めぐり

スペインといえばタパス。要は居酒屋なんですが、今回はタパス屋に3軒行き、すべての店で良く酔いました。昼酒は、ききます。

 

一軒目はCerveceria Catalana。あらゆるガイドブックに載っている超有名店です。市内に5つの系列店をもっており、どこも大盛況という、新橋でいえば「魚金」みたいなお店です。

 

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このお店の名物料理。細く切ってあげたフライドポテトに、半熟卵とトマトソースがかかっています。

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見た目があまりキレイではないですが、これを店員さんがかき混ぜてくれます。ちょっと辛口の卵まみれポテト、お酒のおつまみとしてなかなか良いです。

 

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飲んだCAVAはPerxet。日本円で3000円しませんが、辛口でかなーり美味しいです。全般的にスペインはお酒の値段がリーズナブルです。

 

2軒目は、Cerveceria Catalanaの姉妹店であるVinitus。料理のメニューや味は、Cerveceria Catalanaとそれほどかわりませんが(まさに魚金)、ちょっと都会的でおしゃれな内装です。また、Cerveceria Catalanaほど有名ではないので(今年に出来たばかり)、すいているので13時ころまでに行けば待たずにテラス席に座れます。なお、バルセロナでは、本格的なランチタイムは13時30分ころから始まります。

 

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アンチョビ。

 

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スパニッシュオムレツ。両脇にあるのはパンコン・トマテ。

 

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トマトとツナのサラダ。粒マスタードのソースが美味しかったです。

 

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ハムとチーズのパン。タパスはパンを使ったメニューが結構ありますね。〆のおにぎりみたいな感覚なんでしょうか。

 

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ジャガイモにマヨネーズがかかっていて、辛いソースと混ぜて食べるやつ。

 

どれもまあ、なんてことない料理なんですが、燦々と降りそそぐ太陽の下、真昼間からCAVAと一緒に頂くと至福です。休暇中だからできることですが。

 

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なお、CAVAベースのサングリアもあります。さっぱりしていて美味しいです。

 

知人に連れられてディープなバルセロナへ

上の2軒は、英語のメニューもある、観光客にも入りやすい店なのですが、今回は知人に地元の方を紹介して頂き、その方にディープなタパス屋に連れて行ってもらいました。お店の名前は見事に忘れました。住宅街の中にある、なんてことないタパス屋です。

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ハモン・セラーノ。どんぐりだけを食べる豚からとれる生ハムです。私が今までの人生で食べた生ハムで一番美味しかったですし、たぶん今後も1位を譲ることはなさそうと思えてしまう、絶品。

トロっとしていて、脂身を食べる、という感じです。まさにトロです。豚肉界におけるトロ。ちなみにこれで1人前です。

 

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 お次はタコの柔らか煮。下に敷いてあるのはゆでたジャガイモ、上にかかっているのはパプリカのパウダーです。スペインでは、イカやタコは歯ごたえよりも柔らかさを追求するとのこと。バターで和えたジャガイモとタコの旨味が混ざり合って、こちらも絶品です。ちなみに、こちらも1人前です。

 

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パンコン・トマテ1人前。どんだけ食べるのでしょうか、スペイン人は。

 

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ぐいぐい飲める危険な白ワイン。あまりに美味しくて、この日は3人で3本あけてしまいました。

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とどめをさしたのはこちらの食後酒。Orujo(オルホ)と呼ばれる蒸留酒で、グラッパみたいなものです。黄色い方は薬草を漬け込んでいるため、ほんのりと甘い味がします。カタルーニャでは食後に、エスプレッソをチェイサーにこの食後酒を飲むとか。本当か???

 

とにかくこの危険な食後酒のおかげで、アパートに帰るなり撃沈しました。休暇なのでこういうのもいいかなと思いますけどもね。

 

 

タパス屋ばかりではナンですねと、本日、またその方に連れて行って頂いたのは、魚介レストランTALAIOT。ヤモリがトレードマークのおしゃれな内装のお店でした。

 

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イカの柔らか煮。辛口ソースが絶品です。

 

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 ムール貝のクリームソース和え。ちょっとだけスパイスのきいたクリームソースがこれまた絶品です。パンにつけて食べると際限なくパンを食べてしまい要注意です。

 

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そして本日のメインは、魚介のリゾット。

 

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スープが濃厚で、たまりません。

海の幸をまるごと頂いている気分になります。ありがとうエビカニたち。 

  

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 デザートはさっぱりとシャーベット。

 

こんな調子で、バルセロナでは、食べるもの食べるもの、どれもとても美味しかったです。ヨーロッパで有数の食の街、と言われているだけのことはあります。いわゆる創作タパス屋は今回は行きませんでしたが、これだけ豊かな食文化の街なので、きっと素晴らしい料理なのでしょう。

 

なお、バルセロナでは一番しっかりととる食事が昼食ということと、ディナーは一般に9時スタートととんでもなく遅いことから、私達は上記の食事はすべてランチでとりました。すると、あら不思議、夜はほとんどお腹がすきません。なので、日本から持っていたおせんべいをちょっと食べて終わるくらいです。朝はおかゆ。このように胃を休めつつ、ランチにおける濃厚なスペインの食を迎え撃ったのでした。

 

さて、明日はグラナダに移動します。カタルーニャとは全く違う、アンダルシアの料理が楽しみです!