彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

「赤黄色の金木犀」 キミが黙って歩いているから

フジファブリックがメジャーデビュー後に連作として出した、四季盤の秋編。作詞作曲志村正彦。

 

赤黄色の金木犀

赤黄色の金木犀

 

 

感傷的、とか、郷愁、という感情を、男子高校生が本当に持っているなら驚きだ。食欲と性欲と、仲間の男どもと遊ぶことしか頭になさそうなのに。

 

だけど、もし、そんな風に思っているのかもって思ったら。一気に恋に落ちるだろう。

 

もしも 過ぎ去りしあなたに

全て 伝えられるのならば

それは 叶えられないとしても

心の中 準備をしていた

 

「あなた」と呼びかける。あだ名とか、苗字とか、お前とかじゃないんだ。「あなた」なんだ。あの時、何か、言いたいことがあったんだ。

 

冷夏が続いたせいか今年は

なんだか時が進むのが早い

僕は残りの月にする事を

決めて歩くスピードを上げた

 

ああ、また自分の中に入っちゃった。こうなると話してくれないよね。

 

赤黄色の金木犀の香りがして

たまらなくなって

何故か無駄に胸が

騒いでしまう帰り道

 

ただずっと黙って歩いてるだけだったから、そんな風に思ってたなんて、全然わからなかったよ。ほんとに。結局私はあまり関係ないみたいだけど(笑)。別にいいよ、なんかそんな風なキミが好きだから。

 

いつの間にか地面に映った

影が伸びて解からなくなった

赤黄色の金木犀の香りがして

たまらなくなって

何故か無駄に胸が

騒いでしまう帰り道

 

解らなくなったのはなんだったのかな。またぐるぐるしてたのかな。

地面ばっかり見てて、私のほうはちっとも見てくれないから、何考えてるのかサッパリわからなかったけど。うん、今でも全然わからないけど(笑)。

 

ただ、キミがそんな風に感傷的な人だってことは、なんとなく、知ってたから。