彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

「Mystery Tour」 先導者も行先がわからないツアー

ダンスミュージックをテーマにしたEP「FAB STEP」に収録された一曲。作詞作曲山内総一郎。ベースイントロに奇妙なキーボードがかぶり始まります。

 

FAB STEP

FAB STEP

 

 

「FAB STEP」を順番に、「フラッシュダンス」を聴いて、「バタアシParty Night」を聴いて、次に「Mystery Tour」まで聴くと、「えと・・・・テーマはダンスミュージックだったよね?」と確認したくなる。ちなみに「しかたがないね」に至るともはや隠れテーマは「悩み」ですとハッキリ言った方がいいんじゃないかという域です。歌詞的には。


あ、もしかして、ダンスミュージックがテーマになってるのは楽曲だけで、詞は関係ないのか!な?

だってこれ深刻だよね?

 

冷めきった言葉はどうやって溶かすの?

交われないと分かっていても

何度目なんだ・・・身が持たないぜ

 

ええと何があったんですか。踊ってる場合じゃないでしょ!

 

悲しいリズムのループを止めて

駆けだしたんだ 転がってんだ

願う歌がここにあるんだ

 

そっかそっか。ループ抜け出したいんだね。

 

どうすれば間違えた僕ら以心伝心

いつかは笑いあえる夢模様

 

笑い合えるのが・・・・夢!

 

テンションギリ 背負っていくぜ Come on everybody

何かが違うのは何もかも違うからだ

パッションだけ持っていくぜ Come on everybody

 

ギリギリっすか。うん、でも背負っていくんだね。

ついていくよアニキ!

ここ、かっこいい所ですが、歌い方は煽ってるというよりは独り言です。呟き。

 

掛け違えたまま行こう 語るにゃ早い、いざ桃源郷

 

しかし先導者も行先への道程の地図を持っているわけではないのであった。だから曲名が「Mystery Tour」なんですね。

 

そう今も信じたものはまだ失くしていない

気づけば傷だらけの膝小僧

 

転びまくっているようです。大丈夫か。そういえば、「若者のすべて」にも「すりむいたまま 僕はそっと歩き出して」って歌詞があったな。

 

「FAB STEP」の頃、メンバー(というか山総氏?)はいったいどういう精神状態だったんでしょうか。アルバム「VOYAGER」を出し、ホールツアーを敢行し、かなり充実した頃のように見えます。音楽的にもますますパワーアップしてきており、作品という面では「FAB STEP」は個人的にも大好きなものです。しかし、詞を仔細に読み込んでいくと、結構ツラそうなんですよね。作品としての出来がよければ、ツラくても結果的にはよいのかもしれませんが、ファンとしては少しばかり気になります。

 

しかし、その後、トンネルを抜けた後の風景は、アルバム「LIFE」としてリスナーに提示されることになります。