彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

「星降る夜になったら」  何かが変わってドラマが始まる

アルバム「TEENAGER」収録の一曲。作曲金澤ダイスケ・志村正彦、作詞志村正彦。ファンの間では根強い人気を誇るナンバー(たぶん)。大ちゃんが作った曲が、「ちょっと惜しかったので、志村に手直ししてもら」って完成したもの(OKMusic インタビュー)。

 

星降る夜になったら

星降る夜になったら

 

 

たった一つのシーンを切り取っているだけなのに、その前後の情景を自由に思い浮かべたくなる。聴き手の想像力をとてもかき立てる。志村の詩はそんなものが多い。

 

真夏の午後になって うたれた通り雨

どうでもよくなって どうでもよくなって

ホントか嘘かなんて ずぶぬれになってしまえば

たいしたことじゃないと 照れ笑いをしたんだ

 

誰が、どこで、何をしてるのか、全然関係なく、でも気分は疾走感溢れるリズムにのって、ダイレクトに伝わってくる。雨の中、笑ってる気持ちになる。確かにどうでもいっか!と。

 

西から東へと 雲がドライブして

柔らかな日がさして 何もかも乾かして

昨日の夢がなんだか 続いているみたいだ

その先がみたくなって ストーリーを描くんだ

 

雨が一転乾いて、お日様に照らされて気分があがってくる(個人的にはここは、宮崎駿のアニメで再生されました。あの人の描く雲の流れる様ってすごいですよね)。別になにがあったわけじゃないけど、走り出したいような衝動が湧き上がってくる。

 

高校生の頃って、気分が左右されやすくって、こんなふうに訳もなく元気になったりしていた(ような気がする)。

 

雷鳴は遠くへ 何かが変わって

 

そう、今なら駆けだせる。

 

星降る夜になったら

バスに飛び乗って迎えに行くとするよ

いくつもの空くぐって

振り向かずに街を出るよ

 

バスに飛び乗って誰かを迎えに行くことを想像してみる

書を捨てて新しい街に出ることを想像してみる

夢の続きかもしれないストーリーを描いてみる

 

あふれるエネルギーで 前のめりに走るんだ

クラクションの音はもう 気にならなくなった

 

しむしむはいつも車の音気にしてるけど(笑)

それさえ気にならないくらい、今は駆け出したいのね。

 

ああいうわけもない衝動をまた感じられることがこの先もあるのかなと、そんな風に思わせる、アルバムタイトル「TEENAGER」にふさわしい一曲。

 

 


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