彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

【続】フジフレンドパークw/ハナレグミ、いやハナレフジ!の感想

すべてが最高だったフジフレンドパークw/ハナレグミ、のライブから一夜明けました。感想の続きです。

 

 

 

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フジフレンドパークは、今年で4年目です。

これまでは、お招きしたゲストが前半、フジファブリックが後半で、最後またゲストが登場してコラボをする、というのが基本的な構成でした。

今回は、フジファブリックがハナレグミのバックバンドを務める、ということで、「フジファブリックが前半から後半まで出ずっぱりなんだ!」「ギタリスト山内総一郎が見られるな(わくわく)」といった予想をしていました。そしてその予想は、あたっていたんですが、ある意味予想を超えてきたというか・・・想像以上にすごいことになっていました!

 

前半戦はフジファブリック

 

開演前、ステージ上のマイクの配置を見ながら、誰がどの位置かななんて、あーだこーだ話してたのですが、始まったらいきなりメンバーが登場。前半がフジファブリックでした。これにまずびっくりしました。

でも、後から振り返ると、確かにこの構成しかない、とわかりました。

前半のフジファブリックのセトリは以下のとおりです。

 

Sufer King

SUPER!!

夜明けのBEAT

カンヌの休日

ブルー

若者のすべて

徒然モノクローム

TEENAGER

Girl! Girl! Girl!

 

カンヌの休日まで、出だしから飛ばす感じです。

ブルー若者のすべてでちょっとしっとりして、MCと山総の謎の煽りを挟んで、また3曲、踊り続けました。

 

主だった感想はこんな感じです。

 

  • 山総の衣装が普通に似合ってて、大変満足です。カラシ色のジャケットにインナーはTシャツ、サイドにラインの入ったパンツだったんですが、シュっとしてました。襟なしの法則は生きてましたが、似合っていたので無問題。
  • 加藤さんは、胸の辺りに刺繍のあるシャツ(色は薄いピンクベージュ?)にゆったり目のシルエットのデニムで、こちらも大変似合ってました。微妙にセクシー。
  • ダイちゃんはグレーのチェックのシャツで、こちらも安定感のあるスタイリング。
  • 山総が、股を開いて片膝を曲げて低重心でギターをかき鳴らす様がもう本当にかっこよかった。前半から飛ばしてるせいか、いつもより数多くこの姿が見られて、とても嬉しかったです。
  • カンヌの休日の間奏のギターで差し込まれた早弾きがよかった。
  • ブルーは、弾き語りでも更新されてた、あのバージョンアップした歌唱でした。アウトロも凄かった。しびれました。総君は目を閉じて頭をふって、いつものようにあちらの世界へ。
  • 徒然は、出だしの音程が微妙にずれてるような、変な感じでした。事故?
  • TEENAGERの「お腹はコーラでいっぱい!」の時に、お腹をポンポンたたくジェスチャーは健在でした。

 

馴染みのある楽曲で盛り上がり、ああフジファブリックのライブだなって感じなんですが、こう、山場はまだまだこれからだぜ、という含みを持たせたステージでした。 

 

後半戦はハナレフジ

 

比較的短い転換を挟んで、ハナレグミの登場です。

赤いズボン(最近のラッキーカラーだそうです)に白いシャツの小柄な、陽のオーラをまとった人が出てきました。

アーティスト写真がモノクロのなんだか真面目そうな顔だったので、そういうイメージを持っていたのですが、全然違いました。

大勢でワイワイやってるときでも、いつも話の中心になってる人だとゆるいかで語られていましたが、本当にそうなんだろうなと思わせる、楽しい人でした。気を配りつつ、場を盛り上げていきます。つまりは大人!

 

ハナレグミのセトリは以下のとおりです。

 

きみはぼくのともだち

おあいこ

大安

明日天気になれ

Spark

男の子と女の子

音タイム

サヨナラCOLOR

Jamaica song

今夜はブギーバック>ダンス2000>FUNKYウーロン茶>ダンス2000

 

 どこから語っていいかわからないくらい、すべてが名演奏でした。

  • 永積さんは、時に囁くように、時に情熱的に歌うのですが、囁くように歌うときでも声がはっきりくっきり届くんです。魔法その1。
  • ラップでもバラードでも変化自在。声を本当に自在にあやつっていました。
  • 永積さんは、常に体を揺らしてリズムを取ってるのですが、その躍動感がすごいです。全身が音楽のカタマリのよう。
  • ダンス2000メドレーはヤバかったです。もみくちゃにされながら、目まぐるしく流れていく曲、変わっていく曲に観客のテンションは最高潮です。魔法その2。
  • 今夜はブギーバックを歌う総君は緊張の面持ち。
  • 永積さんはコール&レスポンスも上手。「フジファブリック!」「ハナレグミ!」「ドラムはBOBO !」が楽しくて、たくさんやってしまいました。

 

そして、演奏の間ずっと、私の視線はギタリスト山内総一郎に釘付けでした。

決してでしゃばり過ぎない位置で、じっとギターを弾く姿。でも、その確かな音色は楽曲に様々なニュアンスを与えています。

永積さんという天性のボーカリストのためにギターを弾く彼を見ていて、私は、ギターボーカルとギタリストというのは、肉屋と歯医者ぐらいはっきりと専門性の異なるポジションなのだと理解しました。

誤解をおそれずに言うと、フジファブリックの時の総君は、自分が中心になってギターを弾いているのに対し、サポートの時は、フロントマンのためにギターを弾いているという感じでしょうか。

 

今回、おそらくはアドリブで、途中、くるりのカバーをやったんですが、永積さんはある意味、ギタリストとしての総君を試したようなところがあったと思います。お前、どこまでついてこれる?みたいな。ジャズのセッションみたいな。

 

 

この挑発に対し、スライドギターを織り混ぜた見事な演奏で応えた総君に、「全然打ち合わせしてなかったんですよ。やっぱりお前すごいな!」と賛辞が送られて、観客である私たちも、さっき見たのはプロ同士の真剣勝負だったんだ、凄いものを見てしまったと思ったのでした。

 

アンコール

アンコールでは、全員が、メロン色のライブTシャツを着て登場。すごくかわいいTシャツで、私も買ってしまいました。

 

セトリは以下のとおりです。

 

ルーティーン

家族の風景

LIFE

 

ルーティーン家族の風景は、ステージの最前で、アコースティック編成(アコギ、ウッドベース、アコーディオン)で演奏されました。永積さんが、「ルーティーンのレコーディングの時の映像あるでしょ。あれが好きなんだよね。こう、マイク一本で歌ってたでしょ」と言っていました。そして、歌い終わった後に、「こりゃあもう日本海庄屋に行くしかないね!2000人で」とも言ってくれました。それくらい、親密な空間でした。2000人もバラバラの他人が集まっているのに、文化祭を終えたクラスメートみたいな、旅先で出会って語りあかす夜のような、不思議な親密さを確かにその時、観客の私たちも共有していました。魔法その3です。

 

最後のLIFEでは、永積さんと総君の二人ともが歌ったんですが、この歌はやっぱり総君が歌った方がしっくりくるな、と思いました。歌って、上手かどうかだけじゃないことを実感しました。

 

こんな上質で贅沢な時間をくれたハナレフジとスタッフの皆様に、感謝の気持ちで一杯です。

本当に素晴らしいステージでした。