4/23にフジテレビで放送される「Love music」の”小沢健二ライナーノーツ”回に、山内総一郎が出演すると発表されました。
三谷は脚本家ならではの視点で歌詞を分析、山内はボーカリストとして歌録りについて小沢へ質問。Boseは「今夜はブギー・バック」を共作するに至った経緯や制作の裏側などを明かす。
(音楽ナタリー)
そ、錚々たるメンバーに交じって山内総一郎が!オザケンに!質問します。
先日、30代の後輩に、「小沢健二の新しいシングルがね」と語りかけて「誰ですか?オザケン?聞いたことないですが」と真顔で返答され心底ショックだった私なんですが、小沢健二は、私の鬱屈した青春の1ページをハッキリくっきりと縁取っておりました。私にとって、彼は、日本で望みうる最高の知性と育ちのよさとカッコよさと王子様っぽさの象徴でした。
その彼は、今年、19年ぶりのシングルをリリースし、日本でメディア露出していましたが、かつての王子様は今や、大学教授みたいな佇まいの人になっていたのでした。
もしも 間違いに気がつくことがなかったのなら?
並行する世界の僕は
どこらへんで暮らしてるのかな
広げた地下鉄の地図を隅まで見てるけど
かつて、「間違いに気が」ついて、すべてを断ち切ってニューヨークに移り住んでしまった彼。
雨上がり 高速を降りる
港区の日曜の夜は静か
君の部屋の下通る
映画的 詩的に 感情が振り子降る
(「流動体について」 作詞作曲:Kenji Ozawa)
今でも彼の詞に出てくる東京の街は、みずみずしいリアリティをたたえています。日曜日の夜の港区は、ほんとに、しんとしてるんですよ。
バリバリのストリングス、素っ頓狂ともいえるサビのメロディー、単純なのに魔法的に詩情あふれる言葉。
大学教授(風)になってもオザケンはオザケンで、いろんな人が興奮してしまうのも無理はないです。
そんなオザケンですが、フジファブリックはオザケンの「僕らが旅に出る理由」をカバーしています。シングル「徒然モノクローム/流線形」に収録されています。
大胆にアレンジを変えていて、これはこれで面白いです。2015年10月13日にNHK BSプレミアムで放送された「Covers」でも演奏していました。
また、アルバム「STAR」に収録された「パレード」は、ものすごくオザケンの影響を感じる曲です。オザケンが好きで好きで好きすぎて、オザケン風の曲つくってしまいました!みたいな感じです。
そしてなんとこれに、小沢健二本人が、「矢」という題で文章を寄せています。
王子様なのに優しい。アルバム「LIFE」出したばっかりのころは、生意気すぎて恐ろしいほどだったのに、どうですかこの大人への変身ぶりは。
この文章によって、オザケンは、私の中で、若いころは超絶尖っていたのに大人になってイイ男になった人物べストスリーにランクインしました。なお、あとの二人は、佐藤浩市と岡村靖幸です。
というわけで、オザケン愛あふれる山内総一郎が、オザケンにどんな質問をして、どんな答えをもらうのか、今から楽しみです。