女優であるのんちゃんが主演しているLINE MOBILEのCM第二弾「交差点編」が公開されました。
人ごみの中、あたるスポットライト。
何を感じたのか、立ち止まり、振り返る。
流されそうになりながら、惑いながら、それでも彼女は求めずにいられない。
そんな姿に、彼女の芸能界における立ち位置を重ねてしまう。
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映画「この世界の片隅に」は、4月1日から21週目というロングラン上映に突入しています。私はもともと、原作漫画の作者であるこうの史代さんのファンでしたが、この作品が映画化されると知ったときは正直、ここまでの大ヒット作になるとは思いませんでした。
とてもささやかな話なのです。
戦時中の話である上、ことさらにドラマチックな展開があるわけでもないし(静かなドラマはあるけれど)、説教臭い話だと思われて敬遠されてしまうんじゃないかな・・・と思っていました。観た人はわかると思いますが、決してそういう話じゃないんですけどね。
そんなこの作品がここまで多くの人に受け入れられるにあたり、主人公であるすずさんの声をやったのんちゃんの力は、大きかったと思います。キャラクターに命を吹き込むってこういうことなんだと、映画を見ながら感じていました。片渕監督の執念が、のんちゃんという軽やかな若い才能を得て、さらに広がりを増したという印象です。
そして、このような状況のなかで、このような作品と出会えたことは、のんちゃんという女優の運の強さを感じさせるものでもありました。何名の女優が、アニメ史に残る作品に足跡を刻めるでしょうか。
孤独はその人の本質を際立たせます。
のんちゃんが出るに違いない、未来の素晴らしい作品を、今後も楽しみにしたいと思います。