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彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

山内総一郎の語り

フジファブリックのボーカル・ギター、山内総一郎のトークについて考えてみました。

フジファブリックのステージでは、現在、MCはボーカル・ギターの山内総一郎が務めています。

 

安室奈美恵はライブではMCは一切しないし(バックステージで手に吹き出しをもっている姿が映されることはあっても、絶対にしゃべらない)、岡村靖幸も、弾き語りはするけどしゃべりません。パフォーマンスがすべてです、ということなのでしょう。

 

山内総一郎は、もともとギタリストであり、言葉よりはプレーで表現するほうだったから、MCには苦労しているようであり、今もって、しゃべりに対するメンバーからの評価は、以下のようなものです。

 

 BOBO フロントマンと言えばさ、あいつのMCってすごいよね。言うべき内容があったとしても、そういうのほとんどすっ飛ばすことがあるもんね。

加藤 あと全然着陸しない話ですよ。

金澤 着陸しないよねえ(笑)。

●ライブを見ているとちょいちょいありますね、そういうところは。

BOBO あの、不時着もしない時あるから。

加藤 そうっすね。

金澤 それで事故確定の時に俺に来るんですよ。「ねえ、ダイちゃん?」って(笑)。そういう時って大体最初にオチ言っちゃってる。

加藤 そうねえ。フロントに立って結構経ちますけど、そこだけは伸びないよね。

 

(フジファブリック山一総一郎(リットーミュージック,2016)38頁)

 

フジファブリック 山内総一郎 (GUITAR MAGAZINE SPECIAL ARTIST SERIES)

 

「加藤さん、そんな風に思ってたんだ・・・・」と、山内総一郎本人は、後にショックを受けたくだりですが、フジファブリックのライブに来たことがある人なら、思い当たる節がないではない、というかむしろ同意してしまうところです。

 

しかし、テレビ出演となると、彼は、わりときっちり、話しているんですよ。

先日の「BREAK OUT」でもそうですし、「MUSIC FAIR」でも「COVERS」でも事故は起こしていませんでした。少し前だと、2015年6月に放送された「EX THEATER TV」での語りも、私は印象に残っています。

 

manamisinging.hatenablog.com

 

また、キャンペーンなどでラジオでゲストに呼ばれて話している時は、普通に礼儀正しく、感じのいい人っぷりを発揮しています。

 

思うに、彼は、語るべきことがあり、かつ、集中できているときは、普通にしゃべれるんじゃないでしょうかね。

換言すると、ステージでは、集中していないとも言えますが、おそらくそれは、集中力が完全に歌と演奏にいっているからだと思うんです。MCの時には、まだ集中力が戻ってきていないのです。

でも、「話さなきゃ・・・・」という責任感はあるので、「MCではこれを話そう」と決めておいたことを、話そうとするのです。集中力を欠いたままに。

「STAND!!」ツアーにおいて、「炎の舞」の制作秘話トークが、なぜか、場数を踏んだはずのラスト中野公演で一番グダグダになるという現象は、上記のように考えると説明がつきます。

(なお、ゆるいかで適当なのは、単にぼーっとしているからだと思います。)

 

BOBOさんに「総一郎のyellowのトーク、もはや、古典落語だよなあ」と言われて、「そんないいもんじゃ・・・・」と天然で返していた山内総一郎ですが、そのような現象に対しては、「毎回同じことを話すのをやめる」という策もあるのではないかと思います。義務からの解放。そのとき心に浮かんだ、本当にしゃべりたいことだけをしゃべる。そして、しゃべるほどの集中力を欠くなら、いっそしゃべらない。BOBOさんにしゃべってもらう

 

曲のバックグラウンドやその時の想いについて、メッセージを届けてくれる彼の誠実な姿は、胸を打つものがあります。彼の人柄が伝わってきます。

だから私は、グダグダでも別に構わないんですが、ステージ上で彼が迷子になっているのを見ると、やはりハラハラドキドキして、まるで弟の運動会を見守る姉の心境になってしまうので、一案考えてみました。

 

そんなことを思っていた、日曜日の夜。