ドキュメンタリードラマ「山田孝之のカンヌ映画祭」の主題歌となっている、「カンヌの休日 feat.山田孝之」のMVが公開されました。
アルバム「STAND!!」の感想さえまだ記していないのになんですが、これは語らずにはいられないMVです。
この曲は、フジファブリックらしい、ギターとシンセが絡み合う軽快かつ疾走感あふれるサウンドに、カンヌ映画祭で賞を取った映画のタイトルでほぼ構成されている歌詞が上手く乗って、キャッチーでありながら謎めいた雰囲気に仕上がっています。
これにあわせ、MVも、公開されている範囲を見た限りでは、かなり謎。
なにやら場所は、映画祭のプレス会場のようです。レッドカーペットの上でブラック・タイで歌うメンバーがおり、そこに、黒塗りの車で駆けつけた山田孝之(おそらくやり手のプロデューサー?)が余裕の笑顔で加わります。
どこぞの高級映画祭という設定にしては金髪美女が一人しかいないのが残念ですが、それでも、その場がなんとなくそれっぽく見えるのは、ひとえに、主演・山田孝之の怪しさ満載の笑顔のせいでしょう。
山田孝之は、赤西仁とユニットを組んだ時に歌をうたうことを初めて知りましたが、今回きちんと聴いて、驚きました。すごくまっすぐで、声量のある声。正直、音源を聴いたときは、山総の声と山田君の声の聞き分けができませんでした。
そしてここからが私が今回一番、一番思ったことなのですが、山田孝之の放つ男の毒と色気の凄まじさは、さすがの一言です。
山田孝之のことは、ドラマ版「世界の中心で愛を叫ぶ」の頃から好きでした。彼の役者としての幅の広さは群を抜いており、最近では変態とか怪しい男とかやらせたらピカ一なんですが、このMVでも、詐欺師感あふれるプロデューサー役がはまっています。私が勝手にそういう設定で見ているだけなのかもしれませんが。
でも、2回目に「パルムドール誰も知らない」と歌う時の、あの目を少し細めて笑みを浮かべた表情は、どうしたって、何か悪いことを企んでいるとしか思えません。「誰も知らない」どんな秘密を抱えているというの。
それに比べると、ほぼ背景に徹しているといってもよい、フジファブリックのメンバーたち。このMVはそれで正解なんだと思いますが、いつの日か、山総にあの役を演じてもらいたいとも、思ってしまうんですよね・・・・。