彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

宇多田ヒカル「Fantôme」 幻影の向こう側の世界

宇多田ヒカルのニューアルバム「Fantôme」を聴きました。

 

Fantôme

 普段テレビをほとんど観ないので、NHKのドラマで使用されているという「花束を君に」という歌を、きちんと聴いたのはこれが初めてだったのだけれど、涙がとまらなかった。

 

毎日の人知れぬ苦労や淋しさも無く

ただ楽しいことばかりだったら

愛なんて知らずに済んだのにな

 

花束を君に贈ろう

言いたいこと 言いたいこと

きっと山ほどあるけど

神様しか知らないまま

今日は贈ろう 涙色の花束を君に

 

亡くなられた母君に宛てた歌だという。

確かにそうなのだろう。

肉親に対する複雑な想いは誰にでもある。

胸の奥底に溜まり、柔らかくデリケートで、普段は隠しているような何かをこの歌声は確かにつついてくる。

 

他の曲についても感じたことはいろいろあるけど、今はただこの曲を聴いていたい。