彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

「前前前世」が頭から離れない

興行成績が100億円を超えるという大ヒット作となっている新海誠監督の映画「君の名は。」では、RADWIMPSがすべての音楽を手掛けています。

 

君の名は。(通常盤)

 

作品の中では、ボーカル曲としては、「夢灯篭」「前前前世」「スパークル」「なんでもないや」の4曲が使われています。これは、映画音楽としては異例な多さでしょう。単なる映画と楽曲のタイアップではなく、主人公2名と並ぶ第三の登場人物として、RADWIMPSの音楽が使われているのです。

 

監督が、川村元気プロデューサーに、好きなバンドはRADWIMPSと言ったことから始まったこの組みあわせ。1年以上の時間をかけて、ガッツリと組んで新海監督チームとRADWIMPSが音楽を創り上げてきた様子が、インタビュー等からも窺われます。まさに相思相愛。

 

新海監督:「自分が作った脚本に対して、こんなアンサーというか、そういうのをいただくのが初めての経験だったので、『あ、もう映画のピークが来たな」って。作品制作中にすごくいい瞬間って、アフレコの時とか、いくつかあるんですけど、まだ絵コンテを描き始めたくらいの段階ですからね。」

(新海誠Walker 〔22ページ〕)

 

新海 誠Walker ウォーカームック

 

 

「前前前世」も、「スパークル」も、ほんとにいい曲です。特に「スパークル」はTHE 映画音楽、という感じです。ストリングスが広がりがあって素晴らしい。間奏が凄く長いんですが、そこがいいんです。RADWIMPは「狭心症」「五月の蠅」とか結構好きでしたが、まさか、まさかこんなド直球の映画音楽を届けてもらえるとは思っていませんでした。

狭心症

狭心症

 

 

五月の蝿

五月の蝿

 

 

 野田「(笑)ほぼ1年間こればっかりやってると、バンドは普通に機能しないだろうけど。でもそういうところじゃない何かでやりたいっていうところがあったし、1年半かけないとたぶんこれは生まれなかったんだろうなって心から思うんです。僕らが曲を作って持っていったらいつの間にかそこのシーンが延びてたりして。『その10秒間で紙が何枚増えるんですか? それって本当に大変な作業なんじゃないですか?』って。でもそれをやるってなったら、そこの10秒は俺らにとってもとてつもなく大切な10秒なわけだから、それだけの何かを込めたいなと思います」

(RO69 「【独占】映画『君の名は。』、新海誠監督×RADWIMPS野田洋次郎の対談を公開!」http://ro69.jp/news/detail/147938

 

気合いが入っている・・・・。

 

RADWIMPSは今回、ボーカル曲のほかにも、たくさんの伴奏曲をすべてつくっていて、実力と本気を改めて見せてもらいました。

 

そして、「前前前世」がもうずっと頭から離れません。

これはどうしたらいいんですかね?真面目な話。

「有心論」を聴かせた時、「オマエは結構、感性が若いのな~。俺はもう無理だわ(笑)」と言い放っていた夫も夢中です。

 


前前前世 (movie ver.) RADWIMPS MV