三軒茶屋の住所は、東京都世田谷区。
Cafe Dining 「THE TREE」と珈琲店「MOON FACTORY」を訪ねて迷路のような細い路地を巡りながら、くらもちふさこ「東京のカサノバ」という漫画を思い出しました。
タクシー運転手:「やれやれ こんなとこに出ちゃったか」「これ世田谷通りですワ」「苦手ですねえ 『世田谷』ってとこは」「昔のままだから道がゴチャゴチャしてるんですワ」
ちいちゃん(兄):「へえ・・・・・」
タクシー運転手:「戦争でも爆撃受けなかったし 震災でも被害の少なかった地域だからほかのところみたいに道が整理されないままきちゃったんですねェ」
ちいちゃん(兄):「へーっ いいなァ」「おれ『世田谷』に住んでみたいなァ」
タクシー運転手:「そうですかァ?」
ちいちゃん(兄):「うん だってさ それってすごく運のいい街ってことじゃない」「ぜったい住んでみたいな なっ」
ターコ(妹):「うん!」(おっかしーの ちいちゃんの考え方って 一緒にいたら楽しいんだ すごく幸せな気分になれちゃう)
この台詞は、「世田谷」という街の成り立ちをイメージさせるとともに、この人と一緒にいるだけで楽しいという恋のトキメキを表現し、かつ出生の秘密を抱える主人公(ちいちゃん)の人生観の伏線にもなっているという、重要なシーンです。
くらもちふさこは、湧き出でる泉のような才能でもしかして死ぬまで傑作を描きつづける気ですか?という少女漫画界の神の一人ですが、この「東京のカサノバ」も傑作です。
現在連載している「花に染む」も、緊張感がたまらないストーリーです。
好きなものとか興味あるものが、シナプス間の情報伝達みたいに繋がっていくの、楽しいですね。