彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

【後編】フジファブリックライブ@FM802 Radio Crazy 2015

2015年12月27日に行われた、FM802主催の冬のフェス、Radio Crazyのフジファブリックのステージのレポ後半です。

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さて、リハに登場した山総は、「はっはっはー」と簡単にマイクチェックをして、ギターを少し弾くと、何やらメンバーと小声で話して、「徒然モノクローム」を演奏しはじめました!

 

「他の事なら気にせんが 知らず知らずに待っていた♪」

 

ちゃんと、ドラム、ベース、キーボード、そしてギターもはいった演奏です。

私、こういうのはじめてだったんですが、

 

ノっていいの・・・・・・??

 

リズムをとりたくて疼くカラダ。でもこれはリハ!

まだステージは始まってないので歓声も上げずらいけど、普通に「徒然」が目の前で演奏されている!

 

1番が終わったところで、山総が笑顔で「リ、ハ!」と言って、リハーサルが終わりました。食い入るようにステージを凝視していた我々へのサービスだったんでしょうね。メンバーは笑顔で立ち去り、ステージ開始まで残すところあと5分となりました。このリハでのメンバーの雰囲気がとてもいい感じだったので、今日はきっと良いステージになる、という予感がしました。

 

そして暗転して、「フージーファブリック!」というアナウンスとともに、メンバーが(再度)登場。赤い照明の中、何やらノリのいい洋楽に乗せてスタンバイします。

 

一曲目は「夜明けのBEAT」

フェスだからやっぱり攻めのセットリストで組んできました。

いいよいいよ!

 

半分の事で良いから 君を教えておくれ

些細な事で良いから まずはそこから始めよう

 

志村が耳元で囁いてるような、この歌詞がとても好きです。

また、少し半目で低い声で歌う、山総のボーカルも好き。

 

計算違いだったのは、ギターソロでの背面弾きが、今回はステージ右手ではなく、左手で行われたことです。これが見たくて右手に陣取ったのに、しくりました。

 

二曲目は「虹」

これもくると思ってました。

今年は、「虹」を沢山聴いたなー。ライブでも聴いたし、山総の弾き語りでも聴きました。2005年の曲だけど、ライブの中でどんどん洗われ、育っていった曲のひとつだと思います。

 

週末雨上がって 街が生まれ変わってく

紫外線波になって 街に降り注いでいる

不安になった僕は君の事を考えている

 

せっかく雨があがったのに一体なにに不安になったの?って聴きながらいつも思います。まあ、しょっちゅう不安になっている彼なんですけど。

でも最後は歩き出すんですよね。

 

パフォーマンスに戻りますと、一曲目か二曲目のこのあたりで、山総が、ビシっと前を指さしました。

 

何?と思いましたが、なんかそれがちょっとカッコよくて・・・・

 

「可愛い」だけじゃなくて、「カッコいい」も身につけちゃうの?

オイオイ!

 

と思いました(馬鹿)。

でも真剣な話、今回のステージの山総は、いつもより25%くらい、カッコよさが増量されていた印象です。ギターを弾くときはいつもカッコいいのですが(馬鹿)、全体的にこう、二枚目オーラをまとい始めたとでもいいましょうか。

振り切った今年、「ボーカルとして、ステージでは、照れずにどんどんかっこつけていく」という開き直りが身につき始めたのかな。

この日に初めてフジファブリックのステージをみて、「やだなにあのボーカルの人かっこいい」と思った女子は絶対にいるはず。「普段はぼーっとしてるよ」「ダイちゃんへの話の振り方は雑だよ」「去年は目の下のクマがひどかったよ」なんてことは微塵も感じさせない、しっかりしたフロントマン振りでした。

 

 

 

三曲目は「LIFE」

ダイちゃんのピアノに入る前のギターのイントロがちょっと長くなった気がします。このこまかーいギター、好きです。

そう、山総は肺活量だけじゃなく、ギターテクニックもすごいのよ!とステージの後方にいるであろう、今日はじめてフジファブリックのライブを観てる人々に念を飛ばしました。

 

曲がおわったところで、スタッフの人が「もっと前につめてくださーい」と声をかけます。後ろの方はサッパリ見えませんでしたが、満員に近い様子が伺えます。一人でも多くの人に今のフジファブリックを観て欲しいと思っている自分としては大いに嬉しいことです。ただもうこれ以上、前には詰められないけど。

 

四曲目は「Green Bird」

ツアーのときと同じライティングで、後ろから射す白い光の中、メンバーのシルエットが浮かび上がります。このライティング、曲にぴったり合っていて、大好きです。ドラマチックな始まりを感じさせます。

裏声になる高音のところもきれいに出ていて、今日の山総の喉の調子はgood!と心の中でガッツポーズをしました。後でラジオで「最近、調子がいいんです。コツをつかんだんです」と本人も言っていました。

そして最後の、ダイちゃんと山総の「残像ーーーーーおーーーーーー」のところ。ダイちゃんの声も、山総の声もきっちり聴けました。ここが好きな人は多いのではないでしょうか。美しいユニゾン。

 

四曲目は「銀河」

冬だしフェスだし、やるんじゃないか!と思っていたのですが当たりました。金沢凱旋ライブでの狂乱のダンス(by石川さん)が思い出されます。

今日は山総の手元を凝視してしまいました。指先から繰り出されるギターリフ。これを弾きながら歌うっていうのはもう、このひとにしかできないのでは????と思います。演奏する側は、無理やり限界までボルテージ上げさせられる曲ですね。それが客席にも伝わって熱になる。

 

短いMCをはさんで、最後の曲へ。

「来年の干支にちなんで、猿の曲をやります」

そう、「STAR」です。

ずっと聴きたいと思っていた曲なので、今年の締めくくりに聴けて大歓喜です。

ドラムが入る前に、ギターソロのイントロがあるんですが、これがいい。エレキギターを、チャラララララと軽く弾くんですが、すごく切ない。(いろんな意味で)重厚な曲だと知っているだけに、この始まりがいいと感じます。

途中、歌詞をワンフレーズ忘れるという事故がありつつも(上手くごまかしていました)、聴いてて気持ちいい、年末に相応しい曲でした。

 

★★★

 

フェスの場合、アーティストあたりの持ち時間に制限があるため、ワンマンのような「出し切った」「やり尽くした」感はないのですが、プレイする側に「他のアーティストに負けずに盛り上がるぜ」みたいなアグレッシブな気持ちがあるためか、演奏にギュッと凝縮された迫力があるような気がします。

今回も、そのような気迫が感じられるステージでした。

また、このステージを通じて初めてフジファブリックのライブに触れて、「イイ!」って思ってくれる人がいるんじゃないかなと思うので、そういった意味での(親心的な)満足感も得られました。

 

大満足の1日でした。

 

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