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彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

フラメンコの伴奏者魂に驚いた

旅先で、その土地の音楽やショーを観に行くのが好きです。今回は、バルセロナとグラナダでそれぞれ一回ずつ、フラメンコを観に行きました。

 

世界遺産でフラメンコを観る

ガウディのライバルと目されていたスペインのもう一人の天才建築家モンタネールが設計したカタルーニャ音楽堂は、20世紀初頭のバルセロナの繁栄ぶりを物語るような、コンパクトながらも壮麗で華やかな建物であり、世界遺産にも登録されています。

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写真ではなかなか伝わりづらいですが、細やかなレリーフに彩られた、とても可憐な建物です。

 

ここは現役のコンサートホールとしても利用されており、Gran Gala Flamencoは観光客にも人気のプログラムです。

 

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フラメンコについては、「そういえば(総君がタイプらしい)女優の山口智子が趣味にしてたっけな~」くらいの認識しかなかった私ですが、世界遺産でフラメンコが観られるなんてステキ、ということで行って参りました。

 

これが、観光客相手のプログラムと侮るなかれ!すごくよかったです。

 


Gran Gala Flamenco - What we do (02)... - YouTube


Gran Gala Flamenco - What we do (03)... - YouTube

 

YouTubeにアップされているのは、私が観たものとは少し演者が違っています。私の時は、踊り手は男性1人、女性4人だったのですが、素晴らしいパフォーマンスでした。特に、アントニオ・バンデラスみたいな、長髪でガタイのいい男性の踊り手(バイラオール)の踊りは圧巻でした。最初はかっちりしたスーツを着ているのに、だんだんそれを脱いで、ジャケットを腰に巻いて(!)、踊りながらブラウスの前ボタンをはずしていったりするんですが(!!)、こういうのが似合う人が地球上に居ることを初めて知りました。さすが、ラテン。キムタクと海老蔵とHIROを全部掛け合わせて3で割らないくらいの色気、そして迫力。また、それに負けない、女性たち(バイラオーラ)の強い、この上なく強いステップと舞。

 

フラメンコというのはそもそも、踊りのみを指すものではなく、歌(Cante)、ギター演奏(Toque)、踊り(Baile)が三位一体となって繰り広げるものらしく(後からネットで仕入れた知識です)、踊りだけではなく、歌とギターも素晴らしいパフォーマンスでした。すごいんですが、なんというか、土着感があって、歌とギターのセッションが、東北地方の民謡と三味線のセッションを彷彿とさせました。フラメンコの起源はイベリア半島のイスラム教徒とジプシーの文化のミックスにあるということなので、この印象もあながちおかしなものではないのかもしれません。

 

とにかく、「フラメンコってこんなすごかったの?」というのが、その日の最大の感想でした。

 

街中のライブハウスでフラメンコを観る

 

そこで、フラメンコの発祥の地といわれるグラナダでも観てみよう!と、今度は街中の小さなライブハウスに行きました。50名も入れば満員という、とても小さなライブハウスです。

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 Le Chien Andalou(アンダルシアの犬)という名前のライブハウス。

 

グラナダでは、観光客向けのフラメンコショーは数多くありますが、ここはわりと若い人向けの模様。欧米人のツーリストがほとんどで、チャージも8ユーロとお得です(25ユーロ~30くらいが普通)。そして何より、ステージが近いので、演者の様子がよく見えます。

 

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 写真の向かって左手が歌い手、中央がギタリスト、右手が踊り手です。こちらも素晴らしいパフォーマンスだったのですが、演者の様子がよく見えて、ギタリストの人が、歌い手と踊り手をとにかく凝視してるのがよくわかりました。ステージなんて全く見ていません。歌だけの時は、ひたすら歌い手を観て、踊りが入る時は、両方をチラチラ見ています。で、時々嬉しそうに笑ったり、一緒に歌ったりして、掛け声をかけるんですね。

 

フラメンコの拍子は本当に独特で(12拍子で一単位らしいです。その中に3拍子と2拍子のアクセントがつくとか。複雑!)、途中でいきなりリズムがかわったり、「ここで急に盛り上がるんかい!」という変化をみせたりします。楽譜もなく、もちろんイヤモニもつけず、どうしてこんなにピッタリ息があうんだろう?と不思議なのですが、その息の合わせ方そのものも、フラメンコの技という感じがしました。歌とギターだけの場合、歌い手は完全に歌に没頭しており、目をつむって歌ったり、ステージの前に出て歌ったりしているんですが、ギターがその不思議なリズムに完璧に合わせにいってる様子が、見ていて素晴らしかったです。伴奏者魂というか、演者のパフォーマンスに対する愛を感じました。

 

日本はフラメンコ愛好家が特に多い国らしく、いろいろなステージもあるようなので、機会があれば、また観てみたいと思います。