私は時々、特定のニュースに猛烈に興味・関心を奪われてしまうことがあります。STAP細胞騒動しかり、シャルリ―・エブド襲撃騒動しかり。
そんな私が今はまっているのが、デザイナー佐野研二郎氏による、2020年東京オリンピックのエンブレム盗作疑惑事件です。
これは既に事件ですよ奥さん!
タテにもヨコにも広がりのある、興味関心のつきないネタです。
闇は、深い・・・・。
今のところ、明らかになっている事実は以下のとおりです。
- 7月15日:2020年夏季オリンピック東京大会・パラリンピック東京大会のエンブレムに、104点の応募のなかから、佐野研二郎氏の作品が選ばれる。
- 7月30日:ベルギーのリエージュ劇場のロゴ・フォントと酷似しているとして、その作者のオリビエ・ドビ氏が比較画像をFacebookで公開。
- 8月6日:佐野氏が盗作疑惑は事実無根であると記者会見で反論。
ドビさん側は「ロゴ画像はPinterestで頻繁に共有されている」とし、ネットで見た可能性があると指摘しているが、佐野さんは「Pinterestは見ていない」と反論する。 (ITmedia 8月5日記事)
- インターネットで、サントリーのビールのキャンペーン「夏は昼からトート」の景品のトートバックのデザインが、他の素材・デザイン(一部はPinterestで公表されている)のパクリではないかとの指摘が盛んになされる。
- 8月13日:「夏は昼からトート」の景品であるトートバックデザインのうち8点を、佐野氏側が取り下げを申し出て、サントリーがこれに応じる。
- 8月14日:オリビエ・ドビ氏とリエージュ劇場が、国際オリンピック委員会を相手取り、リエージュの裁判所に五輪エンブレムの差止めを求めて提訴したと、オリビエ・ドビ氏の弁護士が発表。
- 8月15日:佐野氏が、トートバックについて「事実関係を調査した結果、デザインの一部に関して第三者のデザインをトレース(描き写し)していたことが判明した」と公表し謝罪。
小保方晴子さんを思わせる展開にドキドキがとまりませんが、本件がここまで炎上したのには、今回選ばれた、東京オリンピック五輪エンブレムが、大変好き嫌いの別れるデザインであるということが一因にあると思います。並べてみると、わかりますよね?
1964年夏季オリンピック東京大会のエンブレム。これは、もう、これしかないって感じですね。パワーもあるしインパクトもあるし「日本!」って感じがします。赤とゴールドの色使いも力強い。
1998年冬季オリンピック長野大会のエンブレム。躍動感があって、とても素敵だと思います。選手達の活躍が思い出されます。
2016年の東京オリンピック招致活動時のエンブレム。水引を模したものですね。「和」とか「伝統」を連想させますね。品が良いです。
2020年東京オリンピック招致活動時のエンブレム。日本の国花(正式にはそういうのはないらしいですが)ともいうべき「桜」をモチーフにしています。カラフルで、元気のよさと可愛らしさの同居するデザインだと思います。
話題のデザイン。今までとはがらりとイメージが違います。タイポグラフィをメインにしているところが大きく違うし、彩りも全く違います。黒の面積が多いので、「どっしり」「落ち着き」「重厚」みたいなイメージが強調されて、「躍動感」や、「祭りだぜ!」という感じは全然ありません。
オリンピックは運動の祭典ですので、やはり「躍動感」「お祭感」のイメージは大事なのではないかと思います。
とにかく、この騒動から、まだまだ目が離せません!