フジファブリックのミニアルバム「BOYS」に収録の「夢みるルーザー」のMVのフルバージョンが、モバイル専用サイトFAB CHNANNELで視聴できます。
今日、買い替えたばかりのテレビ(ゲーマーの夫にずっと抵抗していましたが、フジファブリック観たいしまあいっか、と踏み切りました)にApple TV(iPhoneの画面をそのままテレビに映せます)をつなげて、早速観ています。
大きな画面で観てもよい。むしろよい。
なぜこのMVがこんなにまでに私の心を惹きつけるのか、もう一度考えてみました。
このMVは、メンバーの演奏シーンのみで構成されていますが、最後まで全身が映るシーンは一つもなく、以下のように、パーツしか映りません。
【山総】
ギターを首にかける
マイクに唇をつけて歌う横顔
ギターを弾いてる右手
歌う顔アップ、正面
ギターを弾いてる横顔
リズムを踏む靴の先
顎、口元
歯の裏側
笑顔
BOYSのY
【加藤さん】
ベースを弾いてる左手
ベースを弾いてる右手
ベースを弾いてる横顔
揺れる顎と喉仏
肩
笑顔
【ダイちゃん】
頬に髪(伸びるのが早い方)のかかる横顔
正面の俯いてる顔
キーボードを弾いてる手元
キーボードのリングを回してる指先
キーボードそのもの
笑顔
【BOBOさん】
ドラムを叩くスティックの先
ドラムを叩いてる肘
ドラムを叩いてる膝
顔(切れてる)
ドラムそのもの
裸足
ワンシーン、ワンシーンの情報が非常に限定されているので、それだけに集中して観ることができます。
そのため、
「ああ、加藤さんのベースって、この部分こんなに複雑なんだ」とか
「キュイーンって音はこのリングで出してるんだ」とか
「BOBOさんは裸足・・・・なのか!?」とか
「山総のひげ・・・・」とか、
細かい部分が非常によくわかります。
特に、加藤さんのベースを弾いてる手元をハッキリ見ることができたのはとても嬉しいです。ベースの音って、少しわかりにくいじゃないですか。一度MVでベースの盛り上がりをしっかり確認した後だと、音だけでもかなりわかるようになります。
また、カメラが固定されていて、その画角の中でメンバーが動いているので、各人のリズムの取り方もわかります。
映像は、色調がすこし明るくてフィルム風ですが、指の産毛や革靴の先に反射する光、ギターのコードなど、細かい部分まではっきりと映り込んでいます。
とにかく、このMVは細部に注意が向くようにできているのです。そのため、大いに一種のフェティシズムを満足させてくれます。
その上で、最後は一瞬の笑顔で締める。
心憎い。心憎いよ監督!
実にクセになるMV。