彼方の音楽

毎日の中でこころ動かされたことを、つらつらと綴っていきます。

「sing」 声という楽器を奏でる

アルバム「LIFE」の収録曲。作詞作曲山内総一郎。Live at 武道館ではアコースティック弾き語りで披露された(アルバムでは鍵盤もベースも入ります)。

 

sing(Live at 日本武道館)

sing(Live at 日本武道館)

 

 

フォークっぽい、やさしい歌い出し。

 

月が笑い

虫が歌う

ああ

それは素敵な声さ

 

29歳で初めて人前で歌うことになり、フジQで大勢の観客の前で「会いに」を披露したときには魂が細くなる感覚を覚え、歌うことが時に恐怖だった人が、こんな風に、「歌」で表現し始めている。

 

そのことを純粋にすごいと思う。

 

☆がいない

夜に歌う

ああ

それしか出来ないじゃないか

 

☆が「いない」、ということは☆が擬人化されているわけで、そうすると思い当たるのはかの人のことであろう。自分は音楽をやるために生きている、と言い切る山内総一郎にとって、「歌」が自分の音楽の一部となった今、歌い続けることは喜びともなった。

 

それは聴いていてわかるし、そういう人の歌は聴いていて楽しい。

 

君をおもい

僕は歌う

ラララってね

 

「LIFE」ツアーでは、「君をおもい」を「君がいるから」に変えて歌っていた。特定の誰かではなくて、リスナーの皆を指しているのだという。歌った直後に、照れながら大声でネタばらしをするので、すっごくこそばゆい感じになるのですが、まあ、素敵な告白ですよ。

 

いつまでもこんな歌を聴いていたいね。